【2027年4月】食料品の消費税1%はいつから?対象・対象外と家計の軽減額

飲食料品の消費税率を8%から1%に引き下げる法案が、2026年10月20日に衆議院で審議入りしました。実施されれば2027年4月1日から2029年3月31日までの2年間、スーパーの食料品や飲料、テイクアウトの税率が1%になり、外食や酒類は10%のまま変わりません。2026年10月28日時点で法案はまだ成立しておらず、成立の期限の目安は臨時国会の会期末である12月12日です。

この記事でわかること

✓ 消費税1%は「いつからいつまで」で、今どこまで決まっているのか
✓ 1%になるもの・ならないもの(外食・お酒・水・新聞など)の線引き
✓ 家計はいくら軽くなるのか(総務省の家計調査をもとにした目安)
✓ 同時に始まる「就業者負担軽減支援金」と2029年以降の見通し
✓ 定期購入や予約など、2027年4月1日をまたぐ買い物の注意点

結論・最新状況|2027年4月から2年間、飲食料品だけ1%になる見込み

政府が国会に提出した法案の中身は、軽減税率の対象になっている飲食料品の税率を、2027年4月1日から2年間だけ8%から1%に引き下げるというものです。1%の内訳は国税0.78%と地方消費税0.22%で、2029年4月には8%に戻す前提になっています。

あわせて、消費税を納める側の負担を軽くするための「就業者負担軽減支援金」という給付制度も2027年4月に導入される計画です。ただし、法案は衆議院の財務金融委員会で審査中で、2026年10月28日時点では成立していないため、内容は今後変わる可能性があります。

項目 内容(2026年10月28日時点) 確定度
実施期間 2027年4月1日〜2029年3月31日(2年間) 法案に明記(審議中)
税率 飲食料品 8%→1%(国税0.78%+地方0.22%) 法案に明記(審議中)
対象の範囲 現在の軽減税率(8%)の飲食料品と同じ。外食・酒類は10%のまま 国税庁Q&Aで公表
国会の状況 10月9日提出、10月20日衆院審議入り。会期末は12月12日 審議中
支援金 2027年4月導入、年1回支給。金額・所得基準は政令で決める(未定) 枠組みのみ決定
2029年4月以降 税率を8%に戻し、給付付き税額控除を本格導入する方針 方針のみ

この記事では、何が決まっていて何が未定なのかを分けながら、対象の線引きと家計への影響を整理します。食品の値上げが続く中で、減税の効果をどう受け止めればよいかも見ていきます。

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そもそも「消費税1%」とは何か|初めての引き下げになる理由

消費税は1989年に3%で始まり、1997年に5%、2014年に8%、2019年10月に10%へと引き上げられてきました。2019年の引き上げと同時に、飲食料品と定期購読の新聞だけを8%に据え置く軽減税率が導入され、現在に至っています。

今回の法案は、この軽減税率の対象である飲食料品の税率を一時的に1%まで下げるものです。財務省の資料にある税率の変遷を見ると、導入以来の引き上げ一辺倒から初めて税率を引き下げる試みになります。

消費税率の推移。1989年3%、1997年5%、2014年8%、2019年10%(飲食料品8%)、2027年4月から2029年3月は飲食料品のみ1%に引き下げ予定
消費税率の歩みと「1%」の位置づけ(法案審議中)

決定までの流れは、2026年8月5日に「給付付き税額控除の制度導入の基本方針」が閣議決定され、9月15日に大綱、10月9日に法案が国会へ提出されました。法案の正式名称は「租税及び社会保険料による負担の軽減のための飲食料品に係る消費税率の臨時的な引下げ及び就業者負担軽減支援金の支給に関する法律案」と長く、報道では「消費税減税関連法案」と呼ばれています。

当初は「食料品の消費税0%」も検討されましたが、レジや経理システムの改修に0%なら10〜12か月、1%なら3〜6か月かかるという事業者側の事情などから、1%に落ち着いたと内閣官房の実務者会議資料で説明されています。

1%になるもの・ならないもの|対象の線引き

対象は現在8%の軽減税率が適用されている飲食料品と同じ範囲です。国税庁が2026年9月に公開したQ&Aでは、「2027年3月31日以前に8%の対象だった飲食料品の範囲と同じ」と説明されています。つまり、何が8%かを知っていれば、そのまま何が1%になるかがわかります。

消費税1%の対象と対象外。スーパーの食料品・飲料・テイクアウト・ミネラルウォーターは1%に、外食・酒類・水道水・医薬品・ペットフードは10%のまま、新聞は8%のまま
1%になるもの・ならないもの(国税庁Q&Aをもとに作成)
品目・場面 2027年4月からの税率 補足
スーパー・コンビニの食料品、飲料、お菓子、冷凍食品 1% 通販・自販機で買う食品も同じ
テイクアウト、出前、宅配ピザ 1% 持ち帰りは「飲食料品の譲渡」
ミネラルウォーター、ノンアルコールビール、料理酒(発酵調味料) 1% 国税庁の個別事例集で8%扱い
外食(店内飲食)、ケータリング 10%のまま イートインも店内飲食扱い
ビール・日本酒・みりんなどの酒類 10%のまま みりんは酒税法上の酒類
水道水、医薬品・医薬部外品の栄養ドリンク、ペットフード 10%のまま 水道水は飲用以外にも使うため
定期購読の新聞(週2回以上発行) 8%のまま 大綱で「現行の扱いを維持」と明記

迷いやすいのは「食品と食品以外がセットになった商品」です。おもちゃ付きのお菓子のような一体資産は、現在の軽減税率でも税抜1万円以下かつ食品部分が3分の2以上という条件で8%になっており、同じ基準で1%の対象かどうかが決まります。

💡 ポイント

「8%か10%か」の判定基準は変わらず、8%だったものが1%に下がるだけです。レシートで現在「※」や「軽」の印が付いている品目が、2027年4月から1%になると考えると把握しやすくなります。

家計はいくら軽くなる?|総務省の家計調査から計算した目安

政府は世帯ごとの軽減額を公表していないため、総務省の家計調査(2025年平均)をもとに目安を計算してみます。二人以上の世帯の食料費は月94,895円で、このうち酒類が3,784円、外食が16,563円です。

酒類と外食を除いた約74,500円が、おおむね8%の対象になる飲食料品の支出です。税込8%の金額を税抜に直すと約69,000円で、税率が7ポイント下がる分は1か月あたり約4,800円、1年では約5.8万円になります。これは減税分がすべて店頭価格に反映された場合の上限の目安で、実際の軽減額はこれより小さくなる可能性があります。

二人以上世帯の食料費(月)

94,895円

うち酒類・外食を除く

約74,500円

軽減額の目安(月・編集部試算)

約4,800円

軽減額の目安(年・編集部試算)

約5.8万円

民間の試算も参考になります。第一生命経済研究所は2025年4月、食料品を0%にした場合の平均的な4人家族の負担減を年6.4万円と試算しており、1%なら単純計算でその8分の7程度になります。同研究所は2026年6月のレポートで、食料品の値上げが年5.8%のペースで続いた場合、減税による価格押し下げ効果は約1年3か月で打ち消される計算になるとも指摘しています。

キッチンのテーブルでレシートと電卓を前に食費を見直す日本人の母親

減税の規模は、第一生命経済研究所の試算で国と地方を合わせて年約4.3兆円、報道では2年間で約10兆円とされています。地方消費税の減収分は国が地方特例交付金で全額を補う一方、国の財源は「特例公債に頼らず、補助金や租税特別措置の見直しなどで確保する」とされ、具体策は2026年12月ごろの来年度予算編成の中で決まる見通しです。

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同時に始まる「就業者負担軽減支援金」と2029年以降の仕組み

法案には減税とセットで、働く人の社会保険料負担を軽くする目的の就業者負担軽減支援金が盛り込まれています。大綱によると2027年4月に導入し、市町村長が受給資格を認定して年1回支給する仕組みで、公金受取口座を登録している人は職権で認定されます。支援金は非課税で差し押さえもできません。

ただし、1人あたりの金額と所得の上限・下限は政令で定めるとされ、法案の段階では決まっていません。首相は国会答弁で「年収100万〜350万円が一つの参考」「現役の就業者の約3割、2,000万人程度」と説明し、10月27日には政府が「2027・28年度に約2,000万人へ1人平均年3万円程度」という案を与野党に示したと報じられています。いずれも確定ではなく、今後の審議で変わる可能性があります。

消費税1%の決定から実施までのスケジュール。2026年8月5日基本方針、9月15日大綱、10月9日法案提出、10月20日衆院審議入り、12月12日会期末、2027年4月1日に1%開始、2029年3月31日まで
決定から実施までのスケジュール(2026年10月28日時点)

2029年4月に税率を8%へ戻した後は、所得に応じて給付額が変わる給付付き税額控除を本格導入する方針です。首相は10月20日の衆院本会議で「2年後には税率を確実に元に戻す。景気を理由に延期することは考えていない」と答弁しており、法案に景気条項は入っていません。

⚠️ 注意

「食料品の消費税が実質ゼロになる」という表現は8月の基本方針に出てくる言葉ですが、支援金は対象者が限られる見込みのため、すべての世帯で負担がゼロになるわけではありません。支援金の金額や対象は政令で決まるまで未定で、SNSなどで出回る具体的な金額は確定情報ではない点に注意してください。

2027年4月1日をまたぐ買い物の注意点|定期購入・予約・値札

税率が変わる日をまたぐ取引には、国税庁がQ&Aで細かいルールを示しています。基本は「2027年4月1日以後に引き渡される飲食料品から1%」ですが、いくつか例外があります。

まず、2027年1月1日より前に契約した定期購入(定期供給契約)で、4月1日より前に代金を支払った分は8%のままです。通信販売も、1月1日より前に販売条件が示され、4月1日より前に申し込んだ商品は8%で処理されます。ふるさと納税の返礼品のように申し込みから到着まで時間があるものは、申込時期によって税率の扱いが分かれる可能性があります。

値札の表示にも経過措置があります。店側は2027年2月1日〜3月31日の間は1%の税込価格を、4月1日〜5月31日の間は8%の税込価格を表示したままにできるため、切り替え前後の2か月は、棚の値札とレジの金額が一致しない場面が起こりえます。レシートで税率を確認する習慣をつけておくと安心です。

✅ 2027年3月までに確認しておきたいこと

✓ 食材・飲料の定期購入(サブスク)の契約日と支払い時期
✓ まとめ買い・買いだめをするなら、保存できる食品か(買い控えによる節約効果は限定的と大和総研が分析)
✓ 家計簿アプリの税率設定・レシート保存の方法
✓ 公金受取口座の登録状況(支援金の認定に使われる見込み)

減税前の買い控えや、4月以降の反動的な買い増しについては、大和総研が2026年10月のレポートで「限定的にとどまる」と分析しています。食料品は日持ちしないものが多く、1%になるからといって無理に買い物を先送りする必要はなさそうです。

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注意点|減税だけでは物価高は止まらない

帝国データバンクの調査では、2026年の食品値上げは10月時点で累計20,187品目と2年連続で2万品目を超え、2027年にかけても断続的な値上げが見込まれています。衆院財務金融委員会の参考人質疑では、スーパーの経営者から「減税で値下がりした喜びは1か月ももたない」という声も出ました。

欧州で付加価値税を引き下げた際には、価格が税率の下げ幅ほど下がらなかった例があると第一生命経済研究所は指摘しています。税率が1%になっても店頭価格が7%分きっちり下がるとは限らず、値上げの波と相殺される可能性があることは、家計の計画に織り込んでおきたいところです。

また、成立の見通しについては、衆議院は与党が3分の2を超える議席を持つため通過は確実視されていますが、参議院では与党が過半数に4議席足りないと報じられており、他党との修正協議が焦点です。会期末の12月12日までに成立しなければ、2027年4月の実施スケジュールに影響が出る可能性があります。

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よくある質問(FAQ)

Q1食料品の消費税1%はいつからいつまで?

A法案どおりなら2027年4月1日から2029年3月31日までの2年間です。

2026年10月28日時点では衆議院で審議中のため、成立後に正式な日程が確定します。

Q2外食やお酒も1%になりますか?

A外食と酒類は10%のまま変わりません。

対象は現在8%の飲食料品と同じ範囲で、テイクアウトや出前は1%、店内飲食とケータリングは10%という線引きも今と同じです。

Q3ミネラルウォーターや水道水はどうなりますか?

Aミネラルウォーターは1%、水道水は10%のままです。

国税庁の個別事例集で、ペットボトルの水は飲食料品、水道水は飲用以外にも使うため軽減税率の対象外とされています。

Q41世帯でいくら安くなりますか?

A二人以上の世帯で月約4,800円・年約5.8万円が上限の目安です(編集部試算)。

総務省家計調査2025年の食料費から酒類・外食を除いて計算した数字で、減税分が価格に全額反映されない場合はこれより小さくなります。政府による世帯別の公式試算はありません。

Q5就業者負担軽減支援金はいくらもらえますか?

A金額と対象者の所得基準はまだ決まっていません。

法案では政令で定めるとされ、国会答弁で「年収100万〜350万円が参考」、報道で「1人平均年3万円程度の案」が伝えられている段階です。

Q6ふるさと納税や年末調整に影響はありますか?

A消費税は買い物にかかる税なので、所得税・住民税の控除額には影響しないと考えられます。

ただし、食品の返礼品を申し込む時期によっては、2027年4月1日をまたぐ取引として税率の扱いが分かれる可能性があります。支援金は非課税と大綱に明記されています。

Q7本当に成立するのですか?

A衆議院の通過は確実視されていますが、参議院は与党が過半数に届かず、修正協議の行方次第です。

与党は11月上旬の衆院通過、12月12日の会期末までの成立を目指していると報じられています。

Q82年後に本当に8%へ戻るのですか?

A法案では2029年3月31日で終了し、首相も「確実に戻す」と答弁しています。

景気を理由に延期する条項は入っていませんが、大規模災害や感染症の場合は臨機応変に判断するとも述べており、将来の国会の判断で変わる可能性は残ります。

結論|食料品の消費税1%で押さえておきたいこと

1

実施は2027年4月から2年間の予定
飲食料品の税率を8%から1%にする法案は2026年10月20日に衆院で審議入りし、成立すれば2027年4月1日〜2029年3月31日に実施される。

2

対象は今の軽減税率と同じ範囲
スーパーの食料品・飲料・テイクアウトは1%になり、外食・酒類・水道水・ペットフードは10%、定期購読の新聞は8%のまま変わらない。

3

家計の軽減は月約4,800円が上限の目安
総務省家計調査(2025年)の二人以上世帯の食料費から酒類・外食を除いて試算すると年約5.8万円で、価格への反映度合いによってこれより小さくなる。

4

支援金の金額は未定
就業者負担軽減支援金は2027年4月に年1回支給の仕組みで始まる計画だが、1人あたりの金額と所得基準は政令で決まるまで確定していない。

5

成立の期限の目安は12月12日
衆院通過は確実視される一方、参院では与党が過半数に届かないため、会期末の12月12日までの修正協議が実施スケジュールを左右する。

まとめ

夕方のリビングで家計簿を閉じて笑顔で顔を見合わせる日本人の夫婦

✅ この記事のまとめ

✔ 「決まったこと」と「審議中のこと」を分けて受け止める期間・税率・対象は法案に書かれているが、成立はこれから。

✔ レシートの「軽減税率」の印が1%になる品目の目印外食とお酒は今までどおり10%。

✔ 家計の軽減は年5万円前後が上限の目安値上げが続けば1年あまりで相殺される計算もあり、過度な期待は禁物。

✔ 定期購入・通販は契約日と支払日で税率が分かれる2027年1月より前の契約・4月前の支払いは8%のまま。

✔ 支援金は公金受取口座の登録が認定に使われる見込み金額は未定でも、口座登録は今から確認できる。

消費税の引き下げは1989年の導入以来初めてで、家計にとっては確かに追い風です。ただ、値上げの波や支援金の設計など不確定な部分も多く、国会の審議を追いながら落ち着いて準備するのが現実的です。まずは今月のレシートで「軽減税率対象」の品目がどれだけあるかを確認し、わが家の軽減額の目安をつかんでおきましょう。

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※この記事は2026年10月28日時点の情報(内閣官房・国税庁・総務省・参議院議案情報・各報道)をもとに作成しています。法案は国会で審議中のため、内容・日程は成立までに変更される可能性があります。家計の軽減額は編集部の試算であり、実際の金額は世帯の支出内容や店頭価格への反映状況によって異なります。最新の情報は国税庁・内閣官房の公式サイトでご確認ください。