2026年10月の灯油は、18L缶の店頭価格が全国平均2,573円(1Lあたり142.9円)と、前年の同じ時期より約350円高い水準で冬を迎えようとしています。ガソリンと同じ1Lあたり42.8円の政府補助金が入ってもこの価格で、補助の終了日はまだ示されていません。この記事では、今の灯油価格と前年との差、補助金の仕組みと今わかっている今後の見通し、石油ファンヒーターやストーブの燃料代の目安、少しでも安く買う方法を、資源エネルギー庁・経済産業省・各メーカーの公式情報をもとに整理します。
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この記事でわかること
✓ 灯油18Lの最新価格(店頭・配達)と、前年・都道府県別の比較
✓ 灯油に入っている補助金の仕組み・金額と、終了時期について今わかっていること
✓ 石油ファンヒーター・石油ストーブの1時間・1か月の燃料代の目安
✓ 店頭と配達の価格差、カード割引、福祉灯油など安く買う5つの方法
✓ 持ち越し灯油や保管量など、冬に入る前に知っておきたい注意点
結論・最新状況|灯油18Lは全国平均2,573円(10月19日時点)
資源エネルギー庁の石油製品価格調査によると、2026年10月19日時点の灯油18L缶の店頭価格は全国平均2,573円で、前週より10円上がりました。配達価格は1Lあたり153.5円で、18L缶に換算すると約2,763円になります。前年の同じ時期(2025年10月14日調査・2,223円)と比べると、店頭で約350円・約16%高い水準です。
| 項目 | 価格・数値 | 時点・出典 |
|---|---|---|
| 店頭価格(18L・全国平均) | 2,573円(1L 142.9円)前週比+10円 | 2026年10月19日調査・資源エネルギー庁 |
| 配達価格(1L・全国平均) | 153.5円(18L換算 約2,763円) | 同上 |
| 前年同時期の店頭価格(18L) | 2,223円(1L 123.5円) | 2025年10月14日調査・資源エネルギー庁 |
| 店頭価格が高い県・安い県(1L) | 沖縄 162.3円/福岡 137.3円 | 2026年10月19日調査(新電力ネット集計) |
| 配達価格が高い都県・安い県(1L) | 東京 170.7円/徳島 146.6円 | 同上 |
| 政府補助金(灯油) | 1Lあたり42.8円(18Lで約770円分) | 2026年10月22〜28日分・経済産業省 |
店頭価格は1Lあたりの単価を18倍した目安で、実際の売価は店舗や地域で差があります。北海道や東北では配達(ホームタンクへの定期配送)が中心で、1Lあたり10円前後高い配達価格が家計の基準になる家庭も多いと考えられます。

なぜ灯油は高いのか?原油・円安・補助金の関係
灯油の小売価格は、原油価格と為替、そして政府の補助金の3つで大きく動きます。2026年は3月から中東情勢の緊迫で原油が高止まりし、10月15日にはWTI原油先物が1バレル98ドル台まで上昇しました。為替も10月19日時点で1ドル158円台の円安が続いており、輸入コストを押し上げています。
この値上がりを抑えるために続いているのが、中東情勢を踏まえた緊急的激変緩和措置と呼ばれる補助金です。2026年3月19日に始まり、ガソリン・軽油・灯油・重油に同じ単価で支給されています。補助金は消費者ではなく石油元売りや輸入業者に支払われ、卸価格が下がることで店頭価格に反映される仕組みなので、家庭で申請する必要はありません。
10月の補助単価は、10月1〜7日分の50.7円から10月8〜14日分で42.4円に下がり、その後は43.0円、42.8円と横ばいで推移しています。灯油18L缶には約770円分の補助が入っている計算で、補助がなければ単純計算で3,300円を超える水準です。補助単価は原油価格と為替をもとに毎週見直されるため、原油が下がれば補助も減り、店頭価格は大きく動かないように調整されています。
💡 ポイント
ガソリンの暫定税率(1Lあたり25.1円)は2025年12月31日に廃止され、軽油の暫定税率も2026年4月1日に廃止されました。ただし灯油にはもともと暫定税率がないため、この廃止で灯油が安くなることはありません。灯油の値動きは原油・為替・補助金の3つで決まると考えておくのが実態に近いといえます。
原油高の背景にはホルムズ海峡周辺の緊張やタンカー攻撃の報道があり、先行きは読みにくい状況です。ガソリン側の動きは次の記事で詳しく解説しています。
▶ 【2026年10月】ガソリン170円はいつまで?補助金50.7円の仕組みと節約術
補助金はいつまで?今わかっていること
補助金の終了日は、2026年10月時点で政府から公表されていません。首相は8月25日に「ガソリンの全国平均170円程度を維持し、補助を継続する。終了は中東情勢を見て柔軟に検討する」という方針を示し、9月1日には予備費6,136億円を補助金に充てることが閣議決定されました。当初の予算約1兆1,600億円は7月末までに8割が使われており、追加の財源で秋以降の支給を続けている形です。
現時点で言えるのは「少なくとも10月中は続いている」「終了日は示されていない」ということで、冬の間ずっと続くかどうかは決まっていません。灯油はガソリンのような目標価格が設けられていないため、補助が縮小されると灯油のほうが影響を受けやすい点にも注意が必要です。
⚠️ 注意
補助金の支給単価は毎週見直され、11月以降の方針は政府からまだ発表されていません。「冬の間は安いまま」と決めつけず、経済産業省の公式サイトや資源エネルギー庁の週次調査で単価と店頭価格を確認しながら、必要な分を買う姿勢が安心です。中東情勢の変化で補助単価が短期間に大きく動く可能性もあります。
石油ファンヒーター・ストーブの燃料代はいくら?
灯油1Lを142.9円(10月19日の店頭全国平均)として、メーカー公式の燃料消費量で燃料代を計算すると、暖房器具によって1時間あたり約10円から約92円まで幅があります。石油ファンヒーターは火力が自動で変わるため、実際の燃料代は最大火力と最小火力の間に収まるのが一般的です。
| 暖房器具(公式仕様の例) | 燃料消費量 | 1時間 | 1日8時間×30日 |
|---|---|---|---|
| 石油ファンヒーター 9畳用(ダイニチFX-32ER)最大火力 | 0.311L/h | 約44円 | 約74.6L・約10,700円 |
| 同・最小火力 | 0.072L/h | 約10円 | 約17.3L・約2,500円 |
| 石油ストーブ 対流形 13畳(コロナSL-F510A) | 0.500L/h | 約71円 | 約120L・約17,100円 |
| 石油ストーブ 対流形 17畳(トヨトミKS-67H) | 0.647L/h | 約92円 | 約155L・約22,200円 |
| 参考:エアコン 6畳用(電気・31円/kWh) | ― | 約14.6円 | 約3,500円 |
石油ファンヒーターは点火時に390W、燃焼中も大火力で99W・小火力で53Wの電気を使うため、1時間あたり約2〜3円の電気代が別にかかります。9畳用を1日8時間使うと、最大火力が続いた場合で1か月あたり18L缶4本強、最小火力なら1本弱という計算です。
ファンヒーター1か月(最大火力・8時間×30日)
約10,700円
同・最小火力が続いた場合
約2,500円
前年比の値上がり(18L缶1本あたり)
約350円
部屋全体を長時間暖めるなら、電気のエアコンのほうが1時間あたりの費用が安くなる場合が多く、灯油は「立ち上がりの速さ」「停電時にも使える(石油ストーブ)」という強みで使い分けるのが現実的です。こたつ・電気毛布・エアコンの電気代は次の記事で比較しています。
▶ 暖房器具の電気代比較|こたつ・電気毛布・エアコンは1時間いくら?

これから石油ファンヒーターや石油ストーブを買う人は、部屋の広さに合う機種を選び、公式仕様の「燃料消費量(L/h)」と「タンク容量」を見比べると、1回の給油で何時間使えるかの目安がわかります。
灯油を安く買う5つの方法
灯油は銘柄による品質差がほとんどないため、「どこで・どうやって買うか」で費用が決まります。10月19日時点の全国平均では、店頭と配達の差が1Lあたり10.6円、18L缶に換算すると約191円です。自分で運べる家庭なら、セルフスタンドやホームセンターの店頭で買うだけで18L缶1本あたり約190円の差になります。
1. 店頭(セルフ)で買う
配達は運搬の手間がない分、1Lあたり10円前後高い価格になるのが一般的です。車で運べる量に限りはありますが、ポリタンク2〜3本分なら店頭価格のメリットは大きいといえます。ただし、高齢の家族だけの世帯や積雪地では配達のほうが安全で現実的な場合もあります。
2. ガソリンスタンドのカード・アプリ割引を使う
たとえばENEOSカードは灯油がいつでも1Lあたり1円引き(公式サイト・2026年10月時点)で、18L缶なら18円、ひと冬で10缶買えば180円の差です。額は小さいものの、ガソリン給油とあわせて使うと積み上がります。他のスタンドでもアプリのクーポンや会員価格がある場合があるので、よく使う店の条件を一度確認しておくと無駄がありません。
3. 自治体の「福祉灯油」を確認する
北海道や東北を中心に、住民税非課税の高齢者世帯やひとり親世帯などを対象に灯油購入費を助成する「福祉灯油」制度があります。2026年度の例では、北海道千歳市の「あったか灯油事業」と苫小牧市の「ぬくもり灯油事業」がいずれも1世帯1万円で、受付は2026年10月1日から2027年2月26日までです。対象や金額は自治体ごとに違うため、お住まいの市区町村の福祉担当窓口や公式サイトで確認してみてください。
4. 買いだめしすぎない
価格が上がる前に多めに買いたくなりますが、灯油は保管中に酸素や紫外線、熱で変質し、翌シーズンへの持ち越しはメーカーも国も「使わないで」と呼びかけています。補助単価が毎週変わる今の状況では、1〜2週間分をこまめに買うほうが、結果的に損をしにくい買い方です。
5. 暖冬予報を踏まえて「使う量」を減らす
気象庁が9月18日に発表した寒候期予報では、2026年12月〜2027年2月の気温は東日本・西日本で平年より高い見込みで、10月20日の3か月予報でも全国的に高温傾向とされています。暖冬なら灯油の使用量そのものが減る可能性がありますが、寒波が来ないとは限りません。窓の断熱やカーテンの見直しで部屋の熱を逃がさないことが、価格に関係なく効く節約です。
✅ 灯油を買う前のチェック
✓ 店頭と配達、どちらが自分の家に合うか(運べる量・安全面)
✓ よく使うスタンドのカード・アプリに灯油割引があるか
✓ 自治体に福祉灯油の制度があるか、対象になるか
✓ 去年の灯油が残っていないか(残っていれば処分方法を販売店に相談)
✓ ポリタンクは灯油用(JIS規格・推奨ラベル付き)か、劣化していないか
ポリタンクは灯油用として作られたポリエチレン製の容器(JIS Z1710)を使い、乳白色や透明の容器は紫外線で灯油が劣化しやすいため避けるのが基本です。古くなった容器はひび割れや漏れの原因になるので、冬の前に点検しておきましょう。
電気・ガスの補助金は9月使用分で終了し、11月請求からは託送料金の改定も重なります。灯油だけでなく光熱費全体で冬の支出を見直したい人は、次の記事もあわせて確認してください。
▶ 【2026年10月】電気・ガス補助金終了でいくら上がる?11月請求と冬の節約策
▶ 【2026年11月】託送料金改定で電気代はいくら上がる?大手9社の値上げ額と対策
注意点|保管量・持ち越し灯油・給油のタイミング
灯油は消防法で「第4類第2石油類」に分類され、指定数量は1,000Lです。家庭で18L缶を数本置く分には問題ありませんが、ホームタンクなどで200L以上を保管する場合は、自治体の条例で消防署への届出が必要になることがあります。
⚠️ 注意
変質した灯油(持ち越し灯油・日光に当たって黄ばんだ灯油)は、不完全燃焼による一酸化炭素中毒や機器の故障の原因になるとして、経済産業省やNITE(製品評価技術基盤機構)が使用しないよう呼びかけています。NITEの集計では2005〜2014年の10年間に変質灯油が原因とみられる事故が35件起きています。給油は必ず火を消してから行い、換気も忘れないようにしてください。
保管場所は直射日光が当たらない冷暗所が基本で、屋外に置く場合はカバーをかけて雨や日光を避けます。灯油の匂いが室内にこもる場合や、ヒーターから異臭・異音がする場合は、使用をやめて販売店やメーカーに相談するのが安全です。
暖房を使い始める時期は、浴室や脱衣所との温度差が広がる時期でもあります。高齢の家族がいる家庭は、灯油の準備とあわせてヒートショック対策も確認しておくと安心です。
▶ ヒートショック対策はいつから?温度差の目安と脱衣所暖房の費用
▶ 窓の結露対策はどれが効く?断熱シート・内窓の費用と補助金を解説
よくある質問(FAQ)
Q1灯油18Lは今いくらですか?
A2026年10月19日時点の全国平均は店頭で2,573円、配達は約2,763円です。
資源エネルギー庁の週次調査の数字で、地域差が大きく、沖縄や東京の配達では3,000円を超える水準になります。
Q2灯油の補助金はいつまで続きますか?
A終了日は2026年10月時点で公表されておらず、政府は「中東情勢を見て柔軟に判断する」としています。
9月1日に予備費6,136億円が追加され、10月22〜28日分は1Lあたり42.8円が支給されています。11月以降の方針は発表され次第、経済産業省の公式サイトで確認できます。
Q3ガソリンの暫定税率が廃止されたのに、なぜ灯油は安くならないのですか?
A灯油にはもともと暫定税率がかかっていないため、廃止の効果が及ばないからです。
ガソリンは2025年12月31日に1Lあたり25.1円の暫定税率が廃止されましたが、灯油の価格は原油・為替・補助金で決まります。
Q4石油ファンヒーターの灯油代は1か月いくらくらいですか?
A9畳用を1日8時間使う場合、最大火力が続けば約10,700円、最小火力なら約2,500円が目安です。
ダイニチFX-32ERの公式仕様(0.311〜0.072L/h)と灯油142.9円/Lで計算した値で、実際は火力が自動で変わるためこの間に収まることが多いと考えられます。
Q5去年の灯油が残っています。使っても大丈夫ですか?
A持ち越した灯油は使わないよう、経済産業省やNITEが呼びかけています。
変質した灯油は不完全燃焼や機器の故障の原因になります。処分は購入したガソリンスタンドや灯油販売店に相談するのが一般的です。
Q6灯油とエアコン、どちらで暖めたほうが安いですか?
A1時間あたりの費用では、6畳用エアコン約14.6円に対し、石油ファンヒーターは約10〜44円と火力次第で逆転します。
部屋全体を長時間暖めるならエアコン、短時間で素早く暖めたいときや停電時は灯油というように、使い分けるのが現実的です。
結論|2026年冬の灯油価格で押さえること
灯油18Lは全国平均2,573円
2026年10月19日時点の店頭価格で、前年同時期より約350円(約16%)高い水準。
補助金42.8円/Lは申請不要で反映済み
「中東情勢を踏まえた緊急的激変緩和措置」として元売りに支給され、18L缶で約770円分が価格に入っている。
補助の終了日は未公表
政府は継続方針と予備費の追加を決めているが、11月以降の方針は2026年10月時点で発表されていない。
ファンヒーターは1時間約10〜44円
9畳用の公式仕様と灯油142.9円/Lで計算した目安で、1日8時間×1か月なら約2,500〜10,700円になる。
店頭買いで18L缶あたり約190円安い
店頭と配達の差は1Lあたり10.6円で、カード割引や福祉灯油とあわせると冬全体の負担を抑えられる。
まとめ

✅ この記事のまとめ
✔ 今の灯油は前年より1缶約350円高い補助金が入ってもこの水準で、冬の暖房費は去年より増える前提で計画する。
✔ 補助金は毎週見直し・終了日は未定「冬の間ずっと安い」と決めつけず、経産省の公式サイトで単価を確認する。
✔ 燃料代は機種と火力で最大4倍以上の差部屋の広さに合った機種を選び、エアコンと使い分ける。
✔ 店頭買い・カード割引・福祉灯油で負担を減らす運べる家庭は店頭、対象になる世帯は自治体の助成を確認する。
✔ 持ち越し灯油は使わない・200L以上は届出を確認変質灯油は事故の原因になるため、去年の残りは販売店に相談する。
灯油の価格は原油と為替、補助金の3つで毎週動くため、「安いときに1年分」よりも「必要な分を安い買い方で」が今年の基本です。まずは去年の灯油が残っていないか確かめ、よく使うスタンドの割引と自治体の福祉灯油の有無を今週中に確認しておきましょう。
※この記事は2026年10月時点の情報をもとに作成しています。灯油価格は資源エネルギー庁「石油製品価格調査」(2026年10月19日調査)、補助金は経済産業省「燃料油価格定額引下げ措置」公式サイト(10月21日更新)、燃料消費量は各メーカーの公式仕様をもとにしており、燃料代は目安の計算値です。価格・補助単価・制度は変更される可能性があるため、最新情報は各公式サイトでご確認ください。