「ガソリン価格がまた上がる?」
2026年6月、イランと米国の関係が悪化し、中東情勢が緊張化しています。
特に注目されているのがホルムズ海峡。この海峡は世界の石油輸送の約1/3が通過する重要な輸送路です。
イランと米国の間で軍事的な対抗が続いていますが、同時に交渉の可能性も出始めているのが現状です。
では、現在の情勢を整理し、ガソリン価格はどこまで上昇する可能性があるのか、そして家計への影響はどの程度かを解説します。
イラン情勢でなぜガソリン価格が上がるのか
ホルムズ海峡とは|世界の石油輸送の約1/3が通過

ホルムズ海峡は、ペルシャ湾と外洋を結ぶ幅約55kmの狭い海峡です。
【ホルムズ海峡の重要性】
・世界の石油輸送量の約30%が通過
・LNG(液化天然ガス)の主要輸送路
・中東の石油輸出国(サウジアラビア、UAE、イラク等)が唯一の輸出ルート
・代替ルートがない
つまり、この海峡の通航が制限されると、世界中で石油不足が生じるということです。
日本のエネルギー依存|ホルムズ海峡経由は約90%
日本は特にこの海峡に依存しています。
【日本の石油輸入の経路】
・ホルムズ海峡経由:約90%
・その他のルート:約10%
つまり、日本が輸入する石油のほぼ全てが、この海峡を通過しているわけです。
原油高→ガソリン高の仕組み
【流れ】
1. ホルムズ海峡の不安定化
2. 石油供給への懸念が生じる
3. 原油価格が上昇
4. ガソリン卸売価格が上昇
5. ガソリンスタンドの販売価格が上昇
6. 消費者が負担増を感じる
現在の中東情勢|2026年6月最新

軍事衝突の経緯|6月8~10日の動き
【タイムライン】
・6月8日:米軍のアパッチヘリコプターが撃墜される
・6月9日:トランプ大統領の指示で、米軍がホルムズ海峡付近のイラン防空施設に報復攻撃
・6月10日:米中央軍が「イラン全土の軍事監視能力、通信システム、防空施設」への攻撃を完了と発表
米軍の攻撃の詳細
米中央軍の発表によると:
【攻撃の対象】
・ホルムズ海峡付近のイラン防空施設
・地上管制施設
・監視レーダー施設
・イラン全土の軍事監視能力
【攻撃の手段】
・米海兵隊、空軍、海軍が実施
・精密誘導兵器を使用
・「米軍や同地域の海域を航行する国際商船に脅威をもたらしていたイランの標的」を破壊
イランからの対抗措置
米軍の攻撃に対し、イランも報復を実施:
【イランの対抗措置】
・イラン革命防衛隊がミサイルとドローンで報復
・バーレーン(米第5艦隊の施設)の方向から閃光が報告
・「米国の標的に攻撃した」と発表

限定的な対抗|「全面戦争」ではない状況
重要なポイント:現在の状況は「限定的対抗」の段階です。
【限定的対抗の特徴】
・米軍の攻撃は「報復」という位置付け
・イランの対抗も「限定的」な報復に留まっている
・ホルムズ海峡は「完全には閉鎖されていない」
・「石油の通航は部分的には継続」との報道
交渉の可能性が浮上
軍事衝突と同時に、交渉の動きも見えています:
【交渉の進展】
・ネタニヤフ(イスラエル首相):「イランへの攻撃停止」を表明
・イラン:「米国との協議に『問題ない』」と表明(米側の行動変化が条件)
・トランプ米大統領:「米国とイランの合意は近い」と主張
→ 「全面戦争」ではなく、「限定的対抗と交渉の並行」という複雑な状況
ガソリン価格はどこまで上がる可能性があるのか

3つのシナリオ別予測(修正版)
最新情報を踏まえたシナリオ予測:
| シナリオ | 原油価格 | ガソリン価格 | 現在の確率 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 緊張緩和 | 1バレル70〜80ドル | 160〜170円/L | 20〜25% | 交渉が進展し、ホルムズ海峡が正常化 |
| 現状維持(最も可能性) | 1バレル80〜95ドル | 170〜180円/L | 50〜60% ⭐ | 限定的対抗が続くが、通航は継続 |
| 緊張激化 | 1バレル100ドル超 | 180〜190円超/L | 30〜40% | 交渉が破談し、大規模衝突に発展 |
各シナリオの解説
【緊張緩和シナリオ(20〜25%)】
ネタニヤフやイランの「交渉継続」の表明が現実化し、米国とイランが和平に合意。ホルムズ海峡が完全に再開され、石油供給が正常化します。
【現状維持シナリオ(50〜60%)⭐ 最も可能性が高い】
現在のような限定的な軍事対抗が続くものの、ホルムズ海峡の通航は部分的には継続される状況が続きます。「石油の漏洩」が報道されている通り、完全には閉鎖されません。
【緊張激化シナリオ(30〜40%)】
交渉が破断し、米国とイランの対立が深刻化。大規模な軍事衝突に発展し、ホルムズ海峡の通航が大幅に制限される可能性があります。
ガソリン価格の短期見通し
現在のガソリン価格推移
【最新の状況】
・5月初旬:170円前後
・6月初旬:175〜180円(推定)
・6月中旬現在:180円前後(限定的対抗による上昇)
今後の予想
【シナリオ別の6月末~7月初旬の見通し】
・緊張緩和の場合:165〜175円
・現状維持の場合:175〜185円(最も可能性が高い)
・緊張激化の場合:185〜195円
現在のところ、「175〜185円で推移する」可能性が最も高いと考えられます。
家計への影響|給油量別で見た負担増

月額負担の増加額を試算
現在のガソリン価格を170円/Lと仮定し、各シナリオでの負担増を試算しました。
| 月間給油量 | 170円/L時 | 180円/L時 | 月間差額 | 年間負担増 |
|---|---|---|---|---|
| 30L | 5,100円 | 5,400円 | +300円 | +3,600円 |
| 50L | 8,500円 | 9,000円 | +500円 | +6,000円 |
| 100L | 17,000円 | 18,000円 | +1,000円 | +12,000円 |
具体的な影響
【月50L給油の場合】
ガソリン価格が170円から180円に上昇した場合、月額500円、年間6,000円の負担増になります。
さらに緊張激化で190円まで上昇した場合は、月額1,000円、年間12,000円の負担増となります。
ガソリン代を抑えるためにできること
1. タイヤ空気圧を適正に保つ

タイヤの空気圧が低いと、走行抵抗が増加し、燃費が悪化します。
【効果】
・月1回の空気圧チェック
・適正空気圧で燃費が2〜3%改善
・月50L給油の場合:月300〜450円の節約
2. 急発進・急ブレーキを減らす
急加速は燃料を大量に消費します。
【効果】
・ゆっくり加速を心がける
・燃費が約10%改善
・月50L給油の場合:月900円の節約
3. アプリで最安ガソリンスタンドを検索

地域・スタンドによって1Lあたり5〜10円の価格差があります。
【おすすめアプリ】
・gogo.gs
・e燃費
・ガソリン価格比較
【効果】
・月50L給油の場合:月250〜500円の節約
4. 給油専用クレジットカードを活用
給油でポイント還元を受けられるカードがあります。
【高還元カード】
・楽天カード:1%還元
・ENEOSカード:2%還元
・apollostation card:2%還元
【効果】
・月50L給油(1,000円相当)の場合:月10〜20円のポイント還元
5. 不要なアイドリングを停止
エンジンをかけたまま待つことは、燃料の無駄です。
【実践例】
・駐車場での待機時はエンジンを切る
・信号待ちでもアイドリングストップ機能を活用
・月5時間のアイドリング削減で、月50〜100円の節約
よくある質問(FAQ)

Q1. ガソリン価格は190円を超える可能性がありますか?
A. 原油価格や為替、政府の補助制度など複数要因で変動します。中東情勢がさらに悪化した場合は190円台に達する可能性もありますが、現在の情勢では「限定的対抗」が続いており、完全な「全面戦争」への発展は比較的低い可能性と考えられています。
Q2. ホルムズ海峡は実際に通航が制限されているのか?
A. 現在のところ、「完全な封鎖」ではなく「部分的な通航継続」という状況です。報道で「石油が漏洩」していることが指摘されており、限定的な軍事衝突が続きながらも、石油輸送は継続していることが確認されています。
Q3. 政府の補助制度はいつまで続く?
A. 政府による燃料価格抑制策の継続期間は明確に発表されていません。原油価格や財政状況によって変動する可能性があります。
Q4. 交渉は進展する可能性があるのか?
A. ネタニヤフやイランが「交渉継続」「協議に問題ない」と表明しており、トランプ大統領も「合意は近い」と主張しています。ただし、現在のところ明確な合意には至っていません。
Q5. 現在のガソリン価格は上がり続けるのか? A. 最も可能性が高いシナリオは「現状維持」で、170〜180円程度で推移すると考えられます。「180円を超える大幅上昇」と「160円台への低下」の両者の可能性は相対的に低いと予想されます。
Q6. 灯油やプロパンガスも値上げされる?
A. 灯油やプロパンガスも同様に原油価格の影響を受けるため、ガソリン同様に値上げされる可能性があります。
Q7. 原油価格の動向をどこで確認できる?
A. 資源エネルギー庁の公式サイト、または金融情報サイト(Bloomberg、Reuters等)で確認できます。
Q8. 今週末に給油すべき?
A. ガソリン価格の短期的な変動は予測困難なため、特定の日を狙う必要はありません。こまめに給油し、最安値スタンドを探すことをおすすめします。
Q9. 給油をキャッシュレス決済にすべき?
A. はい、キャッシュレス決済(クレジットカード、スマホペイ)で支払うと、ポイント還元を受けられるため、現金払いより1〜2%お得になります。
Q10. 複数台の車を持っている場合、売却を検討すべき?
A. 現在のガソリン価格上昇幅では、売却を検討する判断は難しいです。車の必要性、維持費全体、利用頻度を総合的に判断することをおすすめします。
まとめ|限定的対抗が続く中での見通し

【現在の中東情勢】
・限定的な軍事対抗が続いている
・ホルムズ海峡は「完全には閉鎖されていない」
・交渉の可能性が同時に存在している
【ガソリン価格の見通し】
・現状維持シナリオが最も可能性が高い(50〜60%)
・170〜180円で推移する予想
・「全面戦争」への発展は比較的低い可能性
【家計への影響】
・月50L給油の場合、10円上昇で年間6,000円の負担増
・ただし現在のところ大幅な上昇は限定的
【対策】
1. タイヤ空気圧を適正に保つ
2. 急発進・急ブレーキを減らす
3. アプリで最安ガソリンスタンドを検索
4. 給油専用クレジットカードを活用
5. 不要なアイドリングを停止
【最後に】
ガソリン価格の変動は、世界経済や地政学的な影響を受けます。
現在の中東情勢は「全面戦争」ではなく「限定的な軍事対抗と交渉の並行」という複雑な状況です。
確実な情報に基づいて、冷静に判断することが重要です。
根拠のない過度な懸念ではなく、具体的な対策を取ることで、家計への影響を最小限に抑えることができます。
※ガソリン価格の最新情報は、資源エネルギー庁の公式サイトで確認できます。