「パスポートを取るなら、2026年7月以降の方が安いの?」
海外旅行や出張を考えている方にとって、気になる制度変更が始まりました。
2026年7月1日から、パスポートの発行手数料が大幅に値下げされています。
18歳以上の大人が有効期間10年のパスポートをオンライン申請する場合、これまでの1万5,900円から8,900円に。7,000円の値下げで、値下げ率は約44%です。
一方で、同じ2026年7月1日から出国税(国際観光旅客税)は1,000円から3,000円へ値上げされています。
つまり、パスポート取得時の負担は軽くなる一方、海外に行くたびにかかる費用は増えるということです。
この記事では、新しいパスポート手数料の一覧、18歳以上の5年用廃止、子どもの料金、出国税の値上げ、オンライン申請のメリット、申請のベストタイミングまで、わかりやすく解説します。
🛂 この記事でわかること
- ✅ 2026年7月からの新しいパスポート手数料
- ✅ 10年用・5年用・子ども用の新旧料金比較
- ✅ 18歳以上の5年用パスポート廃止の注意点
- ✅ 同時に値上げされた出国税の影響
- ✅ オンライン申請のメリットと申請タイミング
パスポート手数料はいくら安くなった?

10年旅券はオンライン申請で8,900円に
今回の改定で最も注目されるのが、18歳以上の10年用パスポートの値下げです。
2026年7月1日以降に申請する場合、18歳以上の10年用パスポートは以下の料金になります。
【18歳以上・10年用パスポート】
・オンライン申請:1万5,900円 → 8,900円
・窓口申請:1万6,300円 → 9,300円
どちらも従来より7,000円の値下げです。
オンライン申請なら1万円を切る水準となり、これからパスポートを取得する人にとっては大きな負担軽減になります。
新旧料金の比較一覧
年齢・申請方法別の新旧料金をまとめると、以下のとおりです。
| 区分 | 申請方法 | 改定前 | 改定後 | 値下げ額 |
|---|---|---|---|---|
| 18歳以上 10年用 | オンライン | 15,900円 | 8,900円 | -7,000円 |
| 窓口 | 16,300円 | 9,300円 | -7,000円 | |
| 18歳未満 5年用 | オンライン | 12歳以上:10,900円 12歳未満:5,900円 | 4,400円 | 最大-6,500円 |
| 窓口 | 12歳以上:11,300円 12歳未満:6,300円 | 4,800円 | 最大-6,500円 |
2026年7月以降、18歳未満の5年用パスポートは年齢による料金区分がなくなり、オンライン申請4,400円、窓口申請4,800円に一本化されます。
特に、これまで12歳以上18歳未満の子ども用パスポートを取得していた家庭では、値下げ額が大きくなります。
家族全員なら数万円の節約になることも
パスポートは人数分の手数料がかかるため、家族で取得する場合は値下げ効果が大きくなります。
【節約効果の例】
・大人2人が10年用をオンライン申請:7,000円 × 2人 = 1万4,000円の節約
・12歳以上18歳未満の子ども2人がオンライン申請:6,500円 × 2人 = 1万3,000円の節約
・大人2人+12歳以上の子ども2人なら、合計で最大2万7,000円の節約
円安や物価高で海外旅行費用が上がっているなか、パスポート取得費用の値下げは、家計にとって嬉しい変化といえます。

18歳以上の「5年用パスポート」は廃止に
成人は10年用に一本化
今回の改定で、18歳以上が申請できる5年用パスポートは廃止されました。
これまでは、成人でも10年用と5年用を選べました。
しかし2026年7月1日以降、18歳以上は原則として10年用パスポートのみの申請となります。
【注意点】
・18歳以上は新たに5年用を選べない
・短期間だけ海外に行く人も10年用を申請することになる
・すでに持っている5年用パスポートは、有効期限内であればそのまま使える
10年用が安くなったため負担は軽くなる
5年用を選べなくなる点は注意が必要ですが、10年用の手数料自体が大きく下がったため、多くの人にとって金銭的な負担は軽くなります。
海外旅行や出張の可能性がある人にとっては、10年間使えるパスポートを以前より安く取得できる点が大きなメリットです。
子どものパスポートは一律料金に
18歳未満はオンライン申請で4,400円
18歳未満のパスポートは、5年用のみです。
これまでは、12歳以上と12歳未満で料金が分かれていましたが、2026年7月以降は年齢による料金区分がなくなり、18歳未満は一律料金になります。
【18歳未満の新料金】
・オンライン申請:4,400円
・窓口申請:4,800円
特に12歳以上18歳未満の子どもは、オンライン申請で6,500円の値下げとなるため、家族旅行を考えている家庭には大きなメリットがあります。
子連れ海外旅行の初期費用が下がる
子どもを連れて海外旅行に行く場合、航空券、宿泊費、海外旅行保険、現地での食費など、さまざまな費用がかかります。
そのなかで、パスポート取得費用が下がることは、子連れ海外旅行を検討する家庭の初期負担を軽くする効果があります。
ただし、パスポートの受け取りは本人確認が必要であり、未成年の場合は親権者の同意や代理申請の扱いなども関係します。申請前に、自治体や外務省の案内を確認しておきましょう。
なぜパスポート手数料が値下げされたのか
海外渡航のハードルを下げる狙い
値下げの背景には、日本人のパスポート保有率の低さがあります。
近年、日本の有効パスポート保有率は約2割程度にとどまっているとされ、海外旅行や留学、出張などに行く人が限られている状況があります。
政府はパスポート取得の初期費用を下げることで、若年層を含めた海外渡航のハードルを下げたい狙いがあります。
財源の仕組みが変わった
これまでパスポート手数料の一部は、海外でトラブルに遭った日本人を支援するための邦人保護関連費用などに充てられていました。
今後は、その財源の一部を出国税で賄う形に変わるため、パスポート手数料を引き下げることが可能になったとされています。
つまり、パスポートを取得するときの負担は下がる一方、実際に海外へ出国するときの負担は増えるという仕組みです。
オンライン申請を広げたい狙いもある
オンライン申請は、窓口申請より400円安く設定されています。
これは、マイナンバーカードとマイナポータルを使ったオンライン申請を普及させ、窓口業務の効率化や行政手続きのデジタル化を進める狙いがあると考えられます。
注意:同時に「出国税」が値上げされている

出国税は1,000円から3,000円へ
パスポート手数料の値下げと同じ2026年7月1日から、出国税(国際観光旅客税)が値上げされています。
【出国税の変更】
・改定前:1,000円
・改定後:3,000円
出国税は、日本から飛行機や船で出国する旅客に課される税金で、通常は航空券や旅行代金に上乗せされる形で徴収されます。
日本人だけでなく、外国人旅行者も対象です。ただし、2歳未満の子どもや、入国後24時間以内に出国する乗継旅客など、一部の非課税対象があります。
渡航回数が多い人は負担増になる可能性も
パスポート手数料は下がりましたが、出国税は1回あたり2,000円上がります。
そのため、海外に行く回数が多い人ほど、出国税の負担増が大きくなります。
【10年用パスポートで考えた場合】
・パスポート手数料の値下げ:7,000円
・出国税の増加:1回あたり2,000円
単純計算では、10年間で4回以上海外に行く人は、出国税の増加分がパスポート手数料の値下げ額を上回ることになります。
一方で、これから初めてパスポートを取る人や、たまに海外旅行へ行く人にとっては、取得時の負担が下がるメリットの方が大きく感じられるでしょう。
航空券の購入時期にも注意
出国税の税率は、原則として2026年7月1日以後の出国から3,000円です。
ただし、2026年7月1日より前に締結された一定の運送契約による出国については、従来の1,000円が適用されるケースがあります。
すでに航空券を購入済みの場合や、旅行会社を通じて予約している場合は、実際に適用される出国税の扱いを航空会社や旅行会社に確認しておくと安心です。
オンライン申請の方法とメリット

オンライン申請なら窓口に行くのは受取時の1回
2025年3月から、全ての都道府県でパスポートの新規申請もオンラインでできるようになっています。
オンライン申請を使えば、申請時に窓口へ行く必要がなく、原則として窓口に行くのはパスポート受け取り時の1回で済みます。
【オンライン申請のメリット】
・窓口へ行く回数を減らせる
・窓口申請より400円安い
・クレジットカードで手数料を支払える
・新規申請でも紙の戸籍謄本の提出が不要
・スマホで顔写真や署名を登録できる
オンライン申請に必要なもの
オンライン申請には、主に以下のものが必要です。
【必要なもの】
・マイナンバーカード
・マイナポータルアプリ対応のスマートフォン
・マイナンバーカードの暗証番号
・有効期間内のパスポート(切替申請の場合)
顔写真や署名は、マイナポータルアプリの案内に沿ってスマホで撮影・登録できます。
ただし、写真の規格に合わない場合は補正や再提出が必要になることがあります。余裕を持って申請しましょう。
受け取りは窓口で本人確認が必要
オンライン申請をしても、パスポートの受け取りは窓口で行います。
審査が終わると、マイナポータル上で交付予定日が通知されます。受け取り時には、本人確認や手数料の納付確認が行われます。
パスポートは発行後6か月以内に受け取らないと失効するため、申請したら忘れずに受け取りましょう。
申請のベストタイミングは?

7月以降は混雑に注意
手数料の値下げ後は、申請が集中しやすくなります。
外務省も、2026年7月以降は各都道府県の旅券事務所が混雑し、国内での交付まで通常より時間がかかる可能性があると案内しています。
【交付までの目安】
・通常:申請受理から約2週間
・混雑時:3週間〜1か月程度かかる可能性
旅行の予定がある方は、「安くなったから直前でいい」と考えず、余裕を持って申請することが大切です。
状況別のおすすめタイミング
| 状況 | おすすめの対応 |
|---|---|
| 近く海外旅行の予定がある | 交付までの時間を見込み、できるだけ早めに申請する |
| 急ぎではない | 混雑が落ち着く時期を待って申請するのも選択肢 |
| 費用を抑えたい | 2026年7月1日以降に申請すると新料金が適用される |
| オンライン申請を使いたい | マイナンバーカードとスマホを準備してから申請する |
旅行予定がある場合は、渡航先が求めるパスポートの残存有効期間にも注意が必要です。
国や地域によっては、入国時に「残存有効期間6か月以上」などの条件があるため、期限が近い方は早めに切替申請を検討しましょう。
よくある質問(FAQ)

Q1. パスポートの新料金はいつから?
A. 2026年7月1日午前0時以降に受理された申請分から、新しい手数料が適用されます。6月中に申請した場合、受け取りが7月以降になっても改定前の料金が適用されます。
Q2. 10年用パスポートはいくらになった?
A. 18歳以上の10年用は、オンライン申請で8,900円、窓口申請で9,300円です。いずれも従来より7,000円安くなっています。
Q3. 18歳以上でも5年用パスポートは取れる?
A. 2026年7月1日以降、18歳以上が新たに5年用パスポートを申請することはできません。原則として10年用に一本化されます。すでに持っている5年用は、有効期限内であればそのまま使えます。
Q4. 子どものパスポートはいくら?
A. 18歳未満の5年用パスポートは、オンライン申請で4,400円、窓口申請で4,800円です。2026年7月以降は、12歳未満と12歳以上の料金区分がなくなります。
Q5. オンライン申請と窓口申請、どちらがお得?
A. オンライン申請の方が400円安く、窓口へ行く回数も原則として受け取り時の1回で済みます。マイナンバーカードと対応スマートフォンがある方は、オンライン申請を検討するとよいでしょう。
Q6. 出国税も変わったって本当?
A. はい。2026年7月1日以降の出国から、出国税(国際観光旅客税)は原則1回3,000円になっています。従来の1,000円から2,000円の値上げです。
Q7. 結局、海外旅行のコストは安くなる?
A. パスポート取得費用は下がりますが、出国税は上がります。海外に行く回数が少ない人はパスポート値下げのメリットを感じやすい一方、10年間で4回以上海外に行く人は、出国税の増加分が値下げ額を上回る可能性があります。
Q8. 出国税は子どもにもかかる?
A. 原則として日本から出国する旅客が対象ですが、2歳未満の子どもなど一部は非課税です。航空券や旅行代金に含まれることが多いため、予約時の明細を確認しましょう。
Q9. いつ申請するのがベスト?
A. 旅行予定がある方は、交付まで3週間〜1か月程度かかる可能性を見込んで早めに申請しましょう。急ぎでない場合は、混雑が落ち着く時期を待つのも選択肢です。
Q10. オンライン申請には何が必要?
A. マイナンバーカード、マイナポータルアプリ対応のスマートフォン、暗証番号などが必要です。切替申請の場合は、有効期間内のパスポートも必要になります。
まとめ|パスポート取得のハードルは下がったが、出国税には注意

2026年7月1日から、パスポート手数料は大きく変わりました。
【主な変更点】
・18歳以上10年用:オンライン申請で8,900円
・18歳以上の5年用は廃止
・18歳未満の5年用はオンライン申請で4,400円に一本化
・オンライン申請は窓口申請より400円安い
・同時に出国税は1,000円から3,000円に値上げ
今回の改定により、パスポートを取得するときの初期費用は大きく下がりました。
特に、初めてパスポートを作る人、子どものパスポートを取得する家庭、家族全員で海外旅行を考えている人にとっては、メリットの大きい変更です。
一方で、海外に行くたびにかかる出国税は値上げされています。
そのため、「パスポート取得費用は安くなったが、海外旅行全体の費用が必ず下がるわけではない」という点は押さえておきましょう。
旅行予定がある方は、航空券代、出国税、海外旅行保険、現地費用なども含めて、早めに予算を確認しておくことが大切です。
費用を抑えつつスムーズに申請したい方は、マイナンバーカードを使ったオンライン申請を活用し、余裕を持って手続きを進めましょう。
※この記事は2026年7月時点の情報をもとに作成しています。手数料や制度の詳細は変更される可能性があるため、申請前に外務省、国税庁、各都道府県の旅券事務所などの公式情報をご確認ください。