日本クレジット協会の調査では、クレジットカードの不正利用被害額は2024年に過去最多の555.0億円となり、2025年は510.5億円と減少しました。 ただし依然として高い水準が続いており、被害の大半はインターネット取引でのカード番号の盗用によるものです。 本記事では、不正利用の主な手口と具体的な7つの予防策、そして万が一被害に遭った場合の対処法を解説します。
クレジットカード不正利用の主な手口
不正利用の手口を知ることが、被害を防ぐ第一歩です。主な手口は以下の5つです。
① フィッシング
銀行やクレジットカード会社、宅配業者を装った偽メール・偽SMSを送り付け、 本物そっくりの偽サイトに誘導してカード情報を入力させる手口です。 文面やデザインが本物と見分けにくいものもあるため、メール・SMSのリンクからではなく、ブックマークや公式アプリからアクセスする習慣を持ちましょう。
② スキミング
店舗のカードリーダーやATMに特殊な装置を取り付け、カードの磁気情報を読み取ってコピーカード(偽造カード)を作る手口です。 偽造カードによる被害は不正利用被害額全体の中では少ないものの、ゼロではありません。ICチップ決済やタッチ決済を利用すると、磁気情報を読み取られるリスクを抑えられます。
③ 加盟店などからの情報流出
ショッピングサイトや会員サービスのサーバーが不正アクセスを受け、 登録済みのカード情報が流出するケースです。 利用者側に落ち度がなくても被害に遭う可能性があるため、 利用通知サービスで不審な請求に早く気づけるようにしておくことが大切です。
④ なりすましによる申込
流出した個人情報(氏名・住所・生年月日・電話番号など)を使い、 本人になりすましてクレジットカードを新規に申し込む手口です。 自分の知らないカードが作られ、利用されてしまうケースもあります。
⑤ 盗難・紛失
財布の盗難やカードの紛失によって、カードそのものを失うケースです。 サインや暗証番号なしで使える少額決済(タッチ決済など)では、 カードを拾った第三者に使われてしまうリスクがあります。
不正利用を防ぐ7つの予防策
不正利用を完全に防ぐことは難しいですが、以下の7つの対策を組み合わせることでリスクを下げられます。
① 券面のカード情報を見られにくくする
三井住友カード(NL)などのナンバーレスカードは、カード券面にカード番号・有効期限・セキュリティコードが 印字されていないため、券面から番号を読み取られるリスクを抑えられます。 カード番号はアプリなどで確認します。
② 3Dセキュア(本人認証)を設定する
3Dセキュア(本人認証サービス)は、ネット通販でカードを使う際にワンタイムパスワードやアプリ認証で本人確認を行う仕組みです。 なりすましによる不正利用のリスクを下げられます。 登録・設定の方法はカード会社により異なるため(例:JCBはMyJCBに登録すると本人認証サービス「J/Secure」にも自動で登録されます)、カード会社の案内に従って確認しましょう。
③ 利用通知サービスを有効にする
カード会社のアプリやメールで、カードが使われるたびに通知が届く「利用通知サービス」を有効にしておくと安心です。 身に覚えのない請求に早く気づけるため、被害の拡大を抑えやすくなります。
④ ICチップ決済・タッチ決済を使う
磁気ストライプでの支払いはスキミングのリスクがあります。 ICチップ決済(暗証番号入力)やタッチ決済を利用すると、磁気情報をコピーされるリスクを抑えられます。
⑤ 利用明細をこまめに確認する
月に1〜2回、カード会社のアプリやウェブサイトで利用明細を確認する習慣を持ちましょう。 少額(数百円〜数千円)の不正利用は気づきにくいですが、 放置すると被害が拡大したり、補償の届出期限を過ぎてしまったりするおそれがあります。
⑥ メール・SMSのリンクからカード情報を入力しない
カード会社・銀行・宅配業者を名乗るメール・SMSのリンクは、そのまま開かないようにしましょう。 偽サイトは公式に似せたドメインを使うことがあり、HTTPS(鍵マーク)の表示だけでは正規のサイトとは限りません。 公式サイトにはブックマークや公式アプリからアクセスし、ドメインが公式のもの(例:三井住友カードは smbc-card.com)と一致しているかを確認しましょう。
⑦ 公共Wi-Fiでカード情報を入力しない
カフェや空港などの公共Wi-Fiは、通信を盗み見られるリスクがあります。 カード番号や個人情報を入力する場合は、スマートフォンのモバイルデータ通信を使うなどの対策をとりましょう。
被害に遭った場合の対処法(5ステップ)
不正利用の被害を確認したら、以下のステップを速やかに実行してください。
警告
気づいたらすぐカード会社に連絡
STEP 1カード会社へ連絡し、カードの利用を止める
カード裏面や公式サイトに記載の紛失・盗難の受付窓口へ連絡し、カードの利用停止を依頼します。アプリから自分で一時的に利用を止められるカードもあります。
STEP 2利用明細を確認する
アプリやウェブの利用明細を見直し、身に覚えのない請求の日時・金額・加盟店名を特定します。被害状況を整理しておくと、その後の手続きがスムーズです。
STEP 3警察へ届け出る(紛失・盗難の場合)
カードを紛失・盗難された場合は、最寄りの警察署に紛失届(盗難の場合は被害届)を提出し、受理番号を控えます。カードが手元にある番号盗用などの場合は、カード会社の案内に従ってください。緊急でない相談は警察相談専用電話「#9110」でも受け付けています。
STEP 4パスワード・暗証番号を変更する
フィッシングや情報流出が疑われる場合は、カード会員サイトやネットショッピングのアカウントのパスワード、暗証番号を変更し、二次被害を防ぎます。
STEP 5補償を申請し、カードを再発行してもらう
カード会社の案内に従って申告書などを提出します。新しい番号のカードが再発行されたら、公共料金などの自動引き落としの登録も変更しましょう。
クレジットカードの不正利用補償制度
多くのクレジットカード会社は、第三者による不正利用の損害を補償する制度を設けています(JCBは「カード不正利用時の補償」)。 調査の結果、第三者による不正利用と認められた場合は、会員規約にもとづいて請求が取り消されます。
ただし、補償には条件があります。届出の期限(例:JCBは明細の通知後60日以内)のほか、暗証番号やパスワードが使われた取引、家族などによる利用は、補償の対象外となる場合があります。 条件は各社の会員規約で定められているため、日頃から利用明細を確認し、気づいたら速やかに届け出ることが重要です。
セキュリティ重視のおすすめカード
セキュリティに関わる機能を備えたカードの例を3枚紹介します(順位ではありません)。
三井住友カード(NL)
券面にカード番号が印字されていないナンバーレスのカードです。 最短10秒でカード番号が発行され、アプリで確認できます。 対象のコンビニ・飲食店で、スマホのVisaのタッチ決済・Mastercardタッチ決済またはモバイルオーダーを使うと、通常のポイント分を含めて最大7%のポイントが還元されます(カード現物のタッチ決済は対象外)。 年会費は永年無料です。
三井住友カード ゴールド(NL)
三井住友カード(NL)のゴールドカードで、同じくナンバーレスです。 空港ラウンジ・旅行傷害保険(利用付帯)・ショッピング保険が付帯します。 年会費は5,500円(税込)で、年間100万円以上の利用で翌年以降の年会費が永年無料になります(初年度の年会費はかかります)。 高額の決済や旅行が多い方が検討しやすいカードです。
JCBカード W
39歳以下が入会できる年会費永年無料のカードで、基本還元率は1%(J-POINT)です。 JCBの本人認証サービス「J/Secure」(MyJCB登録で自動登録)と、カード不正利用時の補償があります。
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クレジットカードをすべて比較する※本記事の情報は2026年10月8日時点のものです。金利・還元率・キャンペーン等は変更される場合があります。 最新情報は各金融機関・カード会社の公式サイトでご確認ください。 当サイトはアフィリエイトプログラムを利用しています。
