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健康診断で「要再検査」と言われたら?項目別の原因と改善方法【放置リスクも解説】

「健康診断で要再検査と言われた…」「どうすればいいの?」「放っておいても大丈夫?」健康診断の結果、「要再検査」「要精密検査」の判定を受けると、不安になりますよね。

しかし、「要再検査」は病気が確定したわけではありません。基準値から外れた項目があり、より詳しい検査や経過観察が必要という状態です。早期発見のチャンスと捉え、適切に対処することが大切です。

この記事では、血糖値、コレステロール、肝機能など、健康診断で要再検査になりやすい項目について、基準値と具体的な改善方法を分かりやすく解説します。

「要再検査」とは?判定区分を理解しよう

健康診断の結果は、一般的に以下のように分類されます。

【表1】健康診断の判定区分

判定意味対応
A(異常なし)基準値内次回の健診まで継続
B(軽度異常)わずかに基準値外生活習慣の改善
C(要経過観察)基準値外だが軽度3〜6ヶ月後に再チェック
D(要再検査)基準値から大きく外れる1〜3ヶ月以内に医療機関受診
E(要精密検査)疾患の可能性ありすぐに専門医療機関へ
F(要治療)治療が必要直ちに医療機関で治療開始

※判定記号は医療機関により異なる場合があります

要再検査を受けない人が多い現実

厚生労働省の特定健診データでは、要再検査となった人の約40%が医療機関を受診していないと報告されています。

再検査を受けない理由:
・「仕事が忙しい」(42%)
・「症状がない」(31%)
・「費用が心配」(15%)
・「怖い・不安」(12%)

しかし、この放置が重大な疾患の発見を遅らせる原因になっています。

要再検査になりやすい項目と基準値

健康診断で要再検査となりやすい主な項目と、その基準値をご紹介します。

【表2】要再検査になりやすい項目と基準値

検査項目基準値要再検査の目安疑われる疾患
空腹時血糖100mg/dL未満126mg/dL以上糖尿病、糖尿病予備軍
HbA1c5.6%未満6.5%以上糖尿病
LDLコレステロール140mg/dL未満180mg/dL以上脂質異常症、動脈硬化
中性脂肪150mg/dL未満300mg/dL以上脂質異常症
AST(GOT)30U/L以下50U/L以上肝機能障害
ALT(GPT)30U/L以下50U/L以上肝機能障害
γ-GTP50U/L以下100U/L以上肝機能障害、アルコール性肝炎
血圧(収縮期)130mmHg未満140mmHg以上高血圧症
尿蛋白(-)陰性(++)以上腎機能障害、糖尿病性腎症
尿潜血(-)陰性(+)陽性腎結石、膀胱炎、腎炎

※基準値は医療機関や検査方法により異なる場合があります

項目別の対処法|今日からできる改善策

1. 血糖値が高い場合

すぐにやるべきこと

再検査は必ず受ける(空腹時血糖、HbA1c、ブドウ糖負荷試験)
・糖尿病専門医または内科を受診
・健康診断の結果を持参

生活習慣の改善

食事の見直し:

1. 食べる順番を変える
野菜 → タンパク質(肉、魚) → 炭水化物(ご飯、パン)
※野菜を先に食べることで、血糖値の急上昇を防げる

2. 主食を変える
・白米 → 玄米、雑穀米
・白いパン → 全粒粉パン
・うどん → そば

3. 甘い飲料を控える
・ジュース、炭酸飲料を水、お茶に
・缶コーヒーは無糖に

4. 間食を減らす
・お菓子をナッツ、チーズに変更
・1日200kcal以内に

運動習慣:

・食後15〜30分後に軽い運動(10〜15分の散歩)
・週3回以上の有酸素運動(各30分)
・ウォーキング、ジョギング、水泳など

体重管理:

・現在の体重の5%減量を目指す
・例:体重70kgなら、3.5kg減量
・急激な減量は避ける(月1〜2kg程度)

放置するリスク

・糖尿病の進行
・合併症(網膜症→失明、腎症→透析、神経障害→足の切断)
・心血管疾患(心筋梗塞、脳梗塞)

2. コレステロール・中性脂肪が高い場合

すぐにやるべきこと

・再検査で脂質の詳細検査(HDL、LDL、中性脂肪)
・循環器内科または内科を受診

生活習慣の改善

食生活:

1. 青魚を週3回以上
・サバ、イワシ、サンマ、アジ
・EPA・DHAが豊富(中性脂肪を下げる)

2. トランス脂肪酸を避ける
・マーガリン、ショートニング
・揚げ物、ファストフード
・スナック菓子

3. 食物繊維を積極的に
・野菜、海藻、きのこ
・1日350g以上
・コレステロールの吸収を抑える

4. アルコールを控える
・中性脂肪が高い場合は特に重要
・週2日以上の休肝日
・1日の適量:ビール500ml、日本酒1合、ワイングラス2杯

運動:

・有酸素運動を週150分以上
・ウォーキング、ジョギング、水泳、自転車
・1日30分 × 週5日

放置するリスク

・動脈硬化
・心筋梗塞
・脳梗塞

3. 肝機能の数値が高い場合

すぐにやるべきこと

・肝臓専門医または消化器内科を受診
・腹部超音波検査(エコー)、CT検査
・原因の特定(アルコール、肥満、ウイルス、薬剤など)

原因の特定と対策

主な原因対策
アルコール週2日以上の休肝日、1日の摂取量を減らす
肥満・脂肪肝体重減量(3〜6ヶ月で5%減)、糖質制限
ウイルス性肝炎ウイルス検査(B型・C型)、抗ウイルス治療
薬剤性処方薬・サプリメントの見直し

注意すべき症状

以下の症状があれば、すぐに受診してください。

・体のだるさが続く
・黄疸(白目や皮膚が黄色くなる)
・尿の色が濃い(茶色っぽい)
・食欲不振
・吐き気

放置するリスク

・肝硬変
・肝臓がん
・肝不全

4. 血圧が高い場合

すぐにやるべきこと

家庭血圧計を購入し、毎日測定
・朝晩2回、同じ時間に測定
・記録をつける
・循環器内科を受診

生活習慣の改善

減塩:

・1日の塩分摂取量を6g未満に
・日本人の平均は10g(約40%カットが必要)

減塩のコツ:
・醤油・味噌を減塩タイプに
・加工食品・外食を控える(ラーメン1杯で塩分6g)
・調味料は「かける」より「つける」
・香辛料、ハーブ、酢、レモンで味付け

カリウムを摂取:

・バナナ、アボカド、ほうれん草、じゃがいも
・野菜・果物を1日350g以上
・カリウムは塩分の排出を促す

適度な運動:

・有酸素運動(ウォーキング、水泳、自転車)
・週3〜5回、各30分
・過度な筋トレは避ける(血圧が上がる)

その他:

・ストレス管理(十分な睡眠、リラックス)
・禁煙
・適正体重の維持

放置するリスク

・脳卒中(脳梗塞、脳出血)
・心筋梗塞
・腎臓病
・眼底出血

5. 尿検査で異常がある場合

尿蛋白が陽性の場合

受診科:腎臓内科

追加検査:
・腎機能検査(血清クレアチニン、eGFR)
・尿検査(24時間蓄尿)

原因:
・腎炎
・糖尿病性腎症
・高血圧性腎症

尿潜血が陽性の場合

受診科:泌尿器科

追加検査:
・膀胱鏡検査
・超音波検査
・CT検査

原因:
・腎結石
・膀胱炎
・腎炎
・悪性腫瘍の可能性

女性の注意点

・生理中の検査は避ける(偽陽性の可能性)
・生理前後1週間も避けた方が無難

再検査の費用

「再検査ってお金がかかるのでは?」と心配になりますよね。実は、健康診断で「要再検査」の判定があれば、多くの場合保険適用となります。

保険適用の場合

・3割負担で2,000円〜5,000円程度
・検査内容により変動
・診察時に健康診断の結果を持参する

自費診療の場合

・10,000円〜30,000円程度
・人間ドックのオプション検査など

節約のコツ:
・健康診断の結果を必ず持参(保険適用になる)
・かかりつけ医を持つ(紹介状不要で専門医受診可能)

放置すると起こる5つのリスク

1. 疾患の進行

早期発見できれば簡単な治療で済むものが、進行すると大がかりな治療が必要に。

例:
・糖尿病予備軍 → 生活習慣改善で治る
・糖尿病 → 一生薬が必要、合併症のリスク

2. 合併症の発症

糖尿病、高血圧などは合併症が恐ろしい。

糖尿病の三大合併症:
・網膜症 → 失明
・腎症 → 透析(週3回、1回4時間)
・神経障害 → 足の切断

3. 治療費の増大

・早期なら薬代月数千円で済む
・進行すると月数万円
・入院・手術で数十万円〜数百万円

例:透析の費用
・月40万円(保険適用前)
・自己負担1万円〜2万円(高額療養費制度利用後)
・一生続く

4. 生活の質の低下

・通院頻度の増加(週1回〜月1回)
・日常生活の制限(食事、運動)
・仕事への影響(欠勤、早退)
・家族への負担

5. 生命保険加入の制限

・要再検査を放置すると、新たな保険加入が困難に
・疾患が確定すると、加入できない保険が増える
・条件付き加入(保険料が高い、特定疾患は対象外)

今日からやるべき3つのこと

1. すぐに医療機関を予約する

「いつか行こう」ではなく、今日予約しましょう。

受診する科:
・血糖値:糖尿病内科、内科
・コレステロール・血圧:循環器内科、内科
・肝機能:消化器内科、肝臓内科
・尿検査:腎臓内科(尿蛋白)、泌尿器科(尿潜血)

持参するもの:
・健康診断の結果
・健康保険証
・お薬手帳(服用中の薬がある場合)

2. 生活習慣を見直す

再検査の予約をしたら、今日から生活習慣を改善しましょう。

食事:
・野菜を先に食べる
・減塩、減糖
・青魚を週3回

運動:
・1日10分の散歩から始める
・週3回、各30分が目標

睡眠:
・1日7〜8時間
・規則正しい生活

ストレス管理:
・リラックスできる時間を作る
・趣味、入浴、音楽

3. 記録をつける

血圧、体重、食事内容などを記録し、次回の受診時に活用しましょう。

記録するもの:
・血圧(朝晩2回)
・体重(毎日同じ時間に)
・食事内容(写真でもOK)
・運動内容(時間、種類)
・症状(だるさ、痛みなど)

おすすめアプリ:
・血圧ノート(血圧記録)
・あすけん(食事記録)
・ヘルスケア(iPhoneの健康管理アプリ)

医療保険の見直しも検討しましょう

要再検査の段階であれば、まだ保険加入や見直しができる可能性があります。一方で、疾患が確定してからでは加入できない保険や、条件付きでしか加入できない場合もあります。

検討すべき保障内容

生活習慣病に特化した医療保険(糖尿病、高血圧、脂質異常症)
通院保障の有無(糖尿病は通院治療が基本)
入院日額の適切な設定(1日5,000円〜1万円)
がん保険の加入状況(生活習慣病はがんのリスクも高める)
三大疾病保険(がん、心疾患、脳血管疾患)

健康管理と同時に、万が一への備えも整えることで、より安心した生活を送ることができます。

よくある質問

Q1:要再検査と要精密検査の違いは?

A:要再検査は「基準値から外れているので、もう一度検査」、要精密検査は「疾患の可能性があるので、詳しい検査」という違いです。要精密検査の方が緊急度が高いため、すぐに受診しましょう。

Q2:症状がないけど、本当に受診すべき?

A:はい、必ず受診してください。生活習慣病は初期症状がほとんどありません。症状が出た時には、すでに進行していることが多いです。

Q3:再検査の結果、異常なしだった場合は?

A:一時的な数値の変動だった可能性があります。ただし、生活習慣の改善は継続しましょう。次回の健康診断まで油断せずに。

Q4:複数の項目で要再検査。どこから受診すれば?

A:まず内科を受診し、必要に応じて専門医を紹介してもらいましょう。複数の検査を一度に受けられる場合もあります。

Q5:生活習慣を改善すれば、再検査は不要?

A:いいえ、生活習慣の改善と並行して、必ず再検査を受けてください。自己判断は危険です。

まとめ|要再検査は「健康への警告サイン」

健康診断の「要再検査」は、あなたの体が発する重要なサインです。

要再検査の重要ポイント:
・「要再検査」は病気の確定ではない
・約40%の人が再検査を受けていない(危険!)
・放置すると、疾患の進行、合併症、治療費増大のリスク
・保険適用で2,000円〜5,000円程度
・早期発見なら、生活習慣改善で治る可能性も

項目別の改善方法:
・血糖値:食べる順番、主食変更、運動
・コレステロール:青魚、食物繊維、有酸素運動
・肝機能:休肝日、体重減量、原因特定
・血圧:減塩、カリウム摂取、運動
・尿検査:専門医受診、原因特定

今日からやるべき3つのこと:
1. すぐに医療機関を予約
2. 生活習慣を見直す
3. 記録をつける

「忙しいから」「お金がもったいない」と思う気持ちもわかります。しかし、再検査に行く数時間と数千円の投資が、将来の大きな病気や高額な医療費を防ぐことにつながります。

あなたの健康は、あなた自身とあなたの大切な人を守ります。今日から、一歩踏み出しましょう!